ディズカバー!奈良
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第96回 2018年12月20日掲載
獅子舞いで厄払いと招福祈願 ―― 奈良市の漢國神社


福を招く大黒様

 年末年始の準備で忙しい毎年12月29日、近鉄奈良駅にほど近い漢國(かんごう)神社の境内がにぎやかになります。1年間の厄を払い招福を祈願する「獅子神楽(かぐら)」が奉納されるのです。
 2008年にプロの太(だい)神楽曲芸師・豊来家(ほうらいや)玉之助さんが獅子舞を奉納したのが始まりで、御杖(みつえ)村の桃俣(もものまた)獅子舞保存会なども加わった漢國神社韓園講(からそのこう)が奉納しています。
 猿田彦(さるたひこ)が矛や剣で邪気を切り払ったり、獅子が五穀豊穣(ほうじょう)を願ったり、10余りの演目が次々と舞台で披露されます。獅子舞では伝統の桃俣獅子のほかタイガース獅子、肩車された子供獅子など様々な獅子が登場、太神楽(曲芸)も披露され、福をもたらす大黒様がユーモラスな仕草で観客の笑いを誘います。
 奉納後、厄払いの神事が行われて、開運祈とうのお札が配られ、カボチャと小豆が入った「いとこ煮」が振る舞われます。さあ獅子舞で厄を払い,新年の福を招きましょう。

■メモ■ 近鉄奈良駅から徒歩3分


【奈良まほろばソムリエの会理事 石田一雄】

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