五條市に23社あるといわれている御霊(ごりょう)神社。吉野川の南、霊安寺町に鎮座する当社は、その分祀(ぶんし)元であることから本宮(ほんぐう)と呼ばれており、祭神は、井上(いかみ)内親王、他戸(おさべ)親王、早良(さわら)親王です。
井上内親王は717(養老元)年、聖武天皇の第一皇女として誕生。5歳で斎王に選ばれ11歳で伊勢神宮に出仕。帰京後、天智天皇の孫である白壁王の妃となります。白壁王が即位(光仁天皇)すると、内親王は皇后に、子の他戸親王は皇太子となりました。
しかし、母子は政権争いに巻き込まれ、無実の罪で皇后・皇太子を廃され大和国宇智(うち)郡(現五條市)に幽閉、775(宝亀6)年4月25日、同じ日に亡くなります。
その後、都では天変地異が多発し、疫病が流行。これを母子の怨霊(おんりょう)の祟(たた)りと恐れた朝廷は、皇后の地位を追号。そして桓武天皇により、霊安寺(りょうあんじ)と御霊神社が創建されたと伝わります。当社は、怨霊は崇(あが)め祀れば御霊(みたま)となり鎮護の神となるという、御霊(ごりょう)信仰のはじまりです。
4年をかけた本殿屋根の檜皮葺(ひわだぶき)の葺き替えは、3月に完了予定。竣功(しゅんこう)奉祝行事として4月25日に遷座祭、本殿見学会、所蔵品展。26日に竣功祭、神輿巡幸(みこしじゅんこう)、天平行列、朗読劇、コンサートが行われます。
(奈良まほろばソムリエの会会員 山ア愛子)
(住所))五條市霊安寺町2206
(祭神)井上内親王、他戸親王、早良親王
(交通)JR五条駅からバス約10分「霊安寺」下車徒歩約5分
(拝観)境内自由
(駐車場)無料
(電話)0747・23・0178(藤井さん)
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