二上山を臨む近鉄五位堂駅南約600メートルに十二社神社があります。
目を引くのは鋳鉄の鳥居。柱には1839(天保10)年と「藤原美信」の銘があり、一部は昭和に補修されました。拝殿横の建物には鋳鉄燈籠(とうろう)4基が奉納され、19(文政2)年と天保10年の銘、鋳物師の名があります。いずれもこの地で活躍した五位堂鋳物師の作品で、戦時中の金属供出から残った貴重な品です。1996年、香芝市の指定文化財になりました。
江戸時代、五位堂は鋳物産業が栄え、県各地の寺社に梵鐘(ぼんしょう)などを納めた鋳物師の杉田、津田(藤原)、小原の3家が活躍、津田家は今も操業しています。
祭神は天神7代、地神5代。香芝町史には「十二社権現」とありますが今は「十二社神社」といわれます。宮司は二上山一帯の10の神社を兼務されています。
本殿は「一間社春日造(正面の柱間が一つで屋根の正面にひさしが付いた建築様式)で、両側に摂社の春日神社と皇大神社が祭られています。
拝殿には氏子らの絵馬がたくさん奉納され、毎年4月の第1日曜日に五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願うおんだ祭が行われ、更に毎週住民らが境内を掃除するなど、大事に祭られています。
(奈良まほろばソムリエの会会員 平越真澄)
(住所)香芝市五位堂4の284
(祭神)天神7代 地神5代
(文化財)鋳鉄鳥居1基、鋳鉄燈籠4基=いずれも市指定文化財
(交通)近鉄五位堂駅徒歩約10分
(拝観)境内自由
(駐車場)なし
(電話)なし
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