やまとの神さま
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第146回 2026年01月15日掲載
疫病治め平和もたらす   大直禰子神社(桜井市)


大直禰子神社本殿=桜井市三輪で


 大神神社の摂社である大直禰子(おおたたねこ)神社は、本社二の鳥居から北側約100メートルに鎮座します。
 「古事記」には、第十代崇神天皇の時代の疫病大流行時、天皇は大物主大神(おおものぬしのおおかみ)の神託により、大直禰子命(おおたたねこのみこと)を見いだし祭ったところ、疫病は治まって国が平和になり栄えたと記されています。平安時代の「延暦僧録(えんりゃくそうろく)」によると、奈良時代には前身の大神神社の神宮寺・大神寺(おおみわでら)として創建されていたと伝わります。
 鎌倉時代に叡尊(えいそん)による大改修の際に寺号を大御輪寺(だいごりんじ)に変え、大直禰子命の御神像とともに、本尊の十一面観音菩薩立像(現在は桜井市聖林寺(しょうりんじ)に安置=国宝)など諸仏が祭られていました。
 明治時代の神仏分離により、諸仏は分散され廃寺となり、大直禰子神社となりましたが、鎌倉時代に改修された本堂は本殿として残り、大神寺本堂であった奈良時代の部材も残っていて、国の重要文化財に指定されています。また、大直禰子子命が大物主大神の子孫であることから若宮社とも呼ばれます。
 毎年4月9日の春の大神祭(おおみわさい)では若宮の御霊代(みたましろ)を神輿(みこし)に移し、神職・巫女(みこ)をはじめ、時代装束に身を包んだ氏子や稚児など総勢約250名が、三輪の町を巡幸する若宮神幸祭(わかみやじんこうさい)が執り行われます。
(奈良まほろばソムリエの会会員 池田 崇)


(住所)桜井市三輪177
(祭神)大直禰子命・少彦名命(すくなひこなのみこと)・活玉依姫命(いくたまよりひめのみこと)
(交通)JR三輪駅から徒歩約10分
(拝観)境内自由
(駐車場)無料(大神神社駐車場)
(電話)0744・42・6633(大神神社)


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