長尾神社は葛城市長尾に鎮座する古社で、平安時代の神社一覧である「延喜式神名帳」や歴史書「日本三代実録」にも載る式内大社です。
創建年代は明らかではありませんが、少なくとも9世紀以前には存在していたと考えられ、古くから葛下郡(かつげぐん)の総社として、信仰を集めてきました。
主祭神は伊勢神宮と同じ天照大神と豊受大神(とようけのおおみかみ)で、水光姫命(みひかひめのみこと)やその父神・白雲別命(しらくもわけのみこと)も祭られています。
水光姫命は白蛇の化身とされ、神社には大蛇にまつわる神秘的な伝説が残されています。
特に「三輪山を取り巻く大蛇の尾が長尾まで届いていた」という伝承はよく知られ、同神社はその尾にあたる場所とされています。
また神社は日本最古の官道とされる竹内街道の東端近くに位置し、横大路や長尾街道などの古道が交わる交通の要衝で、日本遺産「竹内街道・横大路(大道(おおじ))」の構成文化財です。
古来、街道を行き交う人々の守護神として崇められ、「交通安全の神」として信仰されています。「子供が生まれたら氏子が神社に絵馬を奉納する」という葛城市や大和高田市などに残る風習も守り続けられています。歴史、伝説、伝統が融合した神社として、今も地域の人々に崇敬されています。
(奈良まほろばソムリエの会会員 磯村洋一)
(住所)葛城市長尾471
(祭神)天照大神、豊受大神、水光姫命、白雲別命
(交通)近鉄磐城駅から徒歩約5分
(拝観)境内自由
(駐車場)なし
(電話)0745・48・3018
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